突如天から現れて、妖怪をとらえて妖力を奪い去る、妖しの綱、縛妖索。 まったくの偶然から、殺生丸はそのワナにかかったところを、行きずりの妖怪どもに襲われる。 妖力を奪われて逃れるすべもなく・・・・
18禁です。殺生丸さまがあんなことされたり、こんなことされたり、なんて耐えられない!という方、のご請求はお断りします。また、請求には一言メッセージをお願いいたします。
もう、捕らえられてからどれくらい時がたったのか、わからなかった。縛妖索の効き目はいよいよ強く、もはや妖力はほとんど使えぬといってよかった。のしかかる新手の妖怪がむきだしの胸に顔を寄せ、ぬめる舌で乳首をなめとったので、虜の体に震えが走った。
「声が聞けねえてのは残念だなあ」
いやらしい声が耳元にささやく。足がまた残酷に押し開かれる冷たい感触が感じられる。
「う・・」
もう一人の妖怪が下半身にのしかかり、組み敷かれた白い下肢がわずかに持ち上がる。荒々しい動きに虜囚の無残にふさがれた唇からこらえかねた声が洩れ、なまめかしいあえぎに圧し掛かっている妖怪の動きがいっそう早くなった。
自分はもうじき気がふれるのではないか、と殺生丸はぼんやり思った。もうあと少し続いたら、自分は・・・
突然、一陣の真紅の姿が疾風のように飛び込んできてその淫靡な饗宴の空気を引き裂いた!
「散魂鉄爪!」
何かがザクと切り裂かれる音と共に、たった今自分を気を失いそうなほど責め立てていた体の上の妖怪が瞬時にバラバラの肉塊となってちぎれ飛び、噴き出す血とともに生温かい肉片が体にへばりつくいやな感触がした。
(・・・犬・・夜叉)
「殺生丸!」
いきなり背中から抱えあげられて、犬夜叉の驚愕した声が聞こえた。
「殺生丸、やっぱりお前か、いったいどうしやがった、こんな・・」
いいかけて、無残にふさがれた口元に気づく。殺生丸の白い髪を垂らした頭が力なく後ろへのけぞった。
「てめえら・・・!」
腕にその体を抱き上げたまま、犬夜叉は牙を噛み鳴らして後ろを振り向いた。
「よくもやりやがったな、この外道ども!残らず風の傷の餌食にしてやるから、覚悟しやがれ!」
わめきながら押し寄せる妖怪どもを前に、殺生丸の体を後ろに回して、犬夜叉は敵と対峙するなり鉄砕牙を抜きはなった。