2004年〆のご挨拶

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 2004年も暮れようとしています。昨年の今ごろは、映画3で兄上に夢中でした。今年の5月にサイトを開いてから、もうはや半年が過ぎようとしています。きてくださる皆様に心からお礼申し上げます。

 自分はいつ、どうして、いつからこんなにこのマンガにはまったのかなあ、と不思議に思います。とりわけ兄上のことをこんなに書きたくなるのはどうしてかなあ。

 お話を書きつづるのって、本当にたのしくて幸せな時間です。闘いのシーンに苦労したり、風景を描写したり、父上や兄上が話す言葉の一つ一つを考え、吟味し、こんなときにはこんなことを言うんじゃないか、こんなふうに感じ、こんなふうにふるまい、こんなふうに行動するのではないかと想像し、それにふさわしい言葉を苦心して考え、ときには辞書をひき、古典のあれこれを調べ、空想し、書き直し、書き直し・・・・

 私はもしかして、気に入りの人形を使って人形遊びをしている子供のようなものなのかもしれません。このサイトに誰も人が来なくなり、読んでくれるひとがなかったとしても、犬夜叉への気持ちがあるかぎり、私はやっぱり一人であれこれのお話を書きつづっていることでしょう。ここは私の秘密の城、私だけが自由に書き、自由に作り出せる魔法の場所です。

 そこではできないことは何もなく、ある者は強く、あるものは美しく、ある者は空を飛び、勇敢で、誇りたかく、ときにはちょっぴりエッチで(笑)、互いに理解者を友人を持ち、愛し、愛されて、どんな現実も私の望み、私の描くこの小さな小宇宙を邪魔することはできない。たとえば誰もこのお話があることを知らず、誰もそれを読まず、誰も読んでも何も語らず、語るに値しないと思って立ち去られたとしても、それでも私は書かずにはいられない。

 でも、この私の小さな人形遊びをのぞきに来て、その人形素敵だね、私もそのお話が好き、一緒に遊ぼう、と言ってくれる人がいる、この嬉しさは本当に私のお話を書く喜びを倍増させてくれるのです。大好きな犬夜叉の大好きな兄上のお話で、一緒に遊んでくれる人がいる。こんな思いがけない楽しみがまたとありましょうか。

 Webサイトってすばらしい。現実の世界のように売上を気にすることもなく、読者の機嫌を気にすることもなく、売れない話だ、くだらない妄想だという非難を浴びたりすることもなく、ただただ、思うままに書き、書かなくても誰も責めず、時にはその話に感想や共感をいただくことさえできる。私はもちろん物書きをなりわいにしているわけもなく、それに近いことすら仕事にはしていません。まったくの素人の楽しみで書いているに過ぎない。それなのにその素人の話を、貴重な時間をさいて読んでくれる人がいる。面白いと思ってくれ、のぞいてくれ、時にはわざわざ丁寧な感想さえ送ってくれるのです。

 この喜び、この感激、ことばには言い尽くせません。いつも感想を下さる方、こっそりカウンターをまわしつつ読んでくださる方、このサイトに来てくださったすべての方に、心から感謝しています。

 いつか、犬夜叉の長い長い物語にも終わりが来て、私の兄上への情熱も冷める日が来るかもしれません。でもそのときが来るまで、皆様とこの楽しみを続けていきたいと思います。

 皆様にもよいお年をお過ごし下さいませ。そして来年も何とぞごひいきの程(笑)よろしくお願い申し上げます。